今日は久しぶりに
電子回路について。
ボルテージフォロワ回路
メーカーに勤める
エンジニアあるいは、
工学部の学生であれば、
図1のような
ボルテージフォロワーの
回路を見たことがあると
思います。
しかし、
メーカーのエンジニアと
いえども、必ずしも、電子回路に
精通しているわけではありません。
(それこそ、今話題の、
ソフトウエア系エンジニアと、
ハードウエア系エンジニアが
おり、また、
ハードウエア系のエンジニア
の中にも色々なものがあります。)
今回は、
ボルテージフォロワや
イマジナリーショートについて、
解説してみたいと思います。
三角の絵は増幅器(アンプ)。
理想の増幅率は”無限大”です。
ですので、Vbに有限の値が
出力されている場合、
Va-Vb’ = 0
となります。
すなわち
Va=Vb’=Vb
つまり、
出力電圧Vb=入力電圧Va
となります。
VbとVaが等電位になることが、
「イマジナリーショート」
と呼ばれることもあります。
(仮想的にショートされている。)
ボルテージフォロワの用途
本物のショートとどう違うか?
例えば、図2の負荷Z1の両端に、
Vnの電圧をかけたいとします。
しかし、
図2の両端に、
Vnの電圧を出力する回路(図3)を
接続したとしても、
負荷Z1を接続したことによって
出力電圧(つまりZ1の両端に掛かる電圧)が、
Vnから違う電圧(Vx)になってしまいます。
(図4)
しかし、図5のように
接続したらどうでしょう。
アンプの入力インピーダンス
は、(理論上)無限大です。
つまり、端子aには何も接続
されていないのと等価です。
つまり、端子a-端子b間の
電圧は、Vnのままとなります。
そして、ボルテージフォロワの
入力と出力の電圧は同じに
なりますので、
負荷Z1の両端にも電圧Vnが
掛かります。
このように、
ボルテージフォロワは、
電圧発生回路と負荷の間に
挿入するバッファとして
使用されるのが、
最も一般的です。
これは、
電子回路の基本中の基本ですが、
メーカーに勤めていると、
ボルテージフォロワ
(もしくはイマジナリーショート)
の原理を利用した
非常に巧妙な回路に出会うこと
があります。
さすがに、その内容を
ここで書くわけにはいきませんが、
ボルテージフォロワの動作原理を
ブログに記載してみました。
以上。