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分布定数回路と集中定数回路の関係を無限等比級数で読み解く (2)

反射波重ね合わせ2
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分布定数回路(1)の続きです。
比が1未満の場合の無限等比級数の和の公式は、
$\frac{a_{0}}{1-r}$
ですね。
ですので、オレンジの矢印の総和は、

$\frac{a_{0}}{1-TD}=\frac{Z_{0}+Z_{T}}{2\left(Z_{T}+Z_{D}\right)}E$
ここで、
$\ a_{0}=\frac{Z_{0}}{Z_{0}+Z_{D}}E$
$\ TD=\frac{Z_{T}-Z_{0}}{Z_{0}+Z_{T}}*\frac{Z_{D}-Z_{0}}{Z_{0}+Z_{D}}$

ピンクの矢印の総和は、
$\frac{a_{0}T}{1-TD}=\frac{Z_{T}-Z_{0}}{2\left(Z_{T}+Z_{D}\right)}E$

そして最後に、
オレンジ矢印の総和とピンク矢印の総和を足し算すると、
$\ V_{0}=\frac{Z_{0}+Z_{T}}{2\left(Z_{T}+Z_{D}\right)}E+\frac{Z_{T}-Z_{0}}{2\left(Z_{T}+Z_{D}\right)}E$
$\ = \frac{Z_{T}}{Z_{D}+Z_{T}}E$
となります。

つまり、$\ V_{0} $が最終的に辿り着く値は、$\ V_{0}= \frac{Z_{T}}{Z_{D}+Z_{T}}E$
です。
$\ Z_{0}$ が含まれていませんね。
かつ、下図の普通のオームの法則の答えに辿り着きましたね。

これが何を意味するか。
そう。
伝送路に現れる電圧は、特性インピーダンスに関わらず、
最終的には、集中定数回路でみたオームの法則の解に収束する。

ABOUT ME
ヘーシロー。
地方大卒。エンジニア歴20年近いオジ。
最初の職場はブラック。
長年の忍耐を経て、
ブラック脱出を決意。
就職先の影も形もない状況で浪人する。
ブラック脱出後、メーカーや商社で、
自身の英語と技術知識に自信を持つ。
リスクをとっても
ブラックからは脱出すべきと確信。
リスクをとる個人が増えることを願い、
技術記事やキャリア形成、
英語について、
思うところを発信する。
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